へバーデン結節は、指の関節、特に第1関節(指の先端に近い部分)にできる硬い結節で、主に加齢に伴う関節の変形性疾患(骨関節症)によって引き起こされます。
症状としては、関節の痛み、腫れ、動きにくさなどがあり、特に女性に多く見られます。西洋医学では、主に関節の軟骨の摩耗が原因として考えられています。
東洋医学における見解
東洋医学では、へバーデン結節に対する見解は、気・血・水のバランスの乱れや、肝・腎・脾の機能に関係すると考えられています。特に、加齢に伴う自然なエネルギーの減少が影響することが多いとされています。
いくつかの主要な観点
- 肝腎不足(肝腎陰虚)
- 東洋医学では、肝と腎は骨や関節の健康に深く関わっていると考えられています。年齢を重ねるにつれて、肝と腎のエネルギーが不足し、その結果、骨や関節が弱くなり、へバーデン結節が現れることがあります。
- 肝腎陰虚は、肝と腎の陰(滋養となるエネルギー)が不足し、関節や骨に潤いが足りなくなる状態であり、これが原因で関節の変形が進むと考えられます。
- 血行不良(気血の滞り)
- 気血が正常に循環しないと、関節部分に栄養が行き届かず、痛みや腫れを引き起こすことがあります。血液の滞りや気の滞りが関節に発生することで、へバーデン結節が悪化することがあるとされています。
- 気滞血瘀(きたいけつお)という状態は、気と血の流れが滞り、痛みを引き起こす原因と考えられています。
- 風湿(ふうしつ)
- 東洋医学では、風と湿が関節に侵入することが痛みや腫れを引き起こす原因とされています。特に、湿気や冷気が体に溜まると、関節に痛みや硬さが生じることがあります。
- 湿気や風が体内に停滞することによって、関節が動きにくくなり、へバーデン結節が悪化することがあります。
- 脾の弱まり
- 脾は、消化や栄養の吸収に関わる臓器で、脾虚(脾の弱まり)が関節に影響を与えることがあります。脾が弱ると、栄養を十分に吸収できなくなり、体内の水分や栄養が不足し、関節に潤いがなくなることが原因となることがあります。
東洋医学での治療法
- 鍼灸(はりきゅう)
- 鍼や灸を使って、血行を改善し、気血の滞りを解消します。特に、関節周辺の血流を促進するためのツボ(例:合谷、肩井、膝蓋など)が使用されます。
- 漢方薬
- 肝腎陰虚に対しては、六味地黄丸(ろくみじおうがん)や、知柏地黄丸(ちばくじおうがん)など、腎や肝を強化し、潤いを補う漢方薬が使われることがあります。
- 気血の滞りに対しては、補中益気湯(ほちゅうえっきとう)や、桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)などが使用されることがあります。
- 食養生
- 肝腎陰虚を補う食材としては、黒ごま、クコの実、山芋、豆腐などが推奨されます。
- 血行改善には、温かい食べ物や飲み物(生姜やニンニクを使った料理など)が良いとされています。
- 整体やマッサージ
- 指や手の関節に対して指圧やマッサージを行うことで、血行を促進し、痛みを和らげることができます。
私は今のところ3と4の、食べ物の見直しと指のマッサージ(手指を振ったりお風呂で温めたり)を行っていて、試しにちょいとエクオールを飲んでみたりもしています。右の人差し指が一番悪化してます・・
食べてはいけないもの一覧
まとめ
東洋医学では、へバーデン結節の原因を肝腎不足や血行不良、風湿の侵入に求め、これらのバランスを整えることで治療を行います。
鍼灸や漢方薬、食養生などを組み合わせることで、症状の改善を目指します。西洋医学と異なり、身体全体のエネルギーバランスや、体内の循環を重視するアプローチです。
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